業務効率化

UNIQUEで重複を除いた一意の名簿を作る|取引先・顧客リストの名寄せを自動化

ExcelMate編集部6分

この記事の要点

  • 重複だらけのリストから一意の一覧を作るなら UNIQUE 関数。=UNIQUE(範囲) だけで重複を除いた結果が自動で書き出される
  • 結果は「スピル」で下方向に自動展開され、元リストを直すと一意リストも自動で更新される
  • 一度きりの整理なら「重複の削除」機能、常に最新を保ちたいなら UNIQUE 関数、と使い分ける

複数の担当者が更新してきた取引先リストや顧客名簿は、同じ相手が何度も登場しがちです。請求先の一覧やDMの送付先を作るとき、まず「重複を除いた一意のリスト」が欲しくなります。

この名寄せは、UNIQUE 関数を使えば1つの数式で自動化できます。しかも元のリストを直すと、一意リストも勝手に更新されます。実際の画面で見ていきましょう。

完成イメージ

左の入力リスト(重複あり・8件)から、右に重複を除いた一意の一覧(4件)が自動で書き出されています。

UNIQUE関数で重複ありの取引先リスト8件から、重複を除いた一意の一覧4件を自動で書き出したExcel画面。C2セルにUNIQUEの数式を入力し、山田商事・田中工業・佐藤物産・鈴木建設が表示されている
C2 に入力した数式と結果(重複あり8件 → 一意4件を自動で書き出し)

数式の意味

一意リストの先頭セルに入れているのは、たった1つの数式です。

=UNIQUE(A2:A9)

UNIQUE は「指定した範囲から、重複を除いた値を返す」関数です。引数は基本的に範囲1つだけです。結果はスピルといって、入力したセルから下方向へ自動的に展開されます。重複が3件あっても1件にまとまり、件数に応じて結果の長さも自動で変わります。

スピルと自動更新

UNIQUEの便利さは、元リストを直すと結果も自動で変わることです。新しい取引先を入力リストに足せば一意リストにも増え、ある相手を全部消せば一意リストからも消えます。手作業の貼り直しは不要です。

範囲を少し広めに(例:A2:A100)取っておくと、後から追加した行も自動で拾えます。空白が混ざる場合は、後ろに空白行が出ないよう範囲を調整します。

「重複の削除」機能との違い

  • UNIQUE 関数 … 元データを残したまま、別の場所に一意リストを作る。元を直すと自動更新。常に最新を保ちたいとき向き
  • 「重複の削除」機能(データタブ) … その場で重複行を物理的に消す。一度きりの整理向き。元に戻しにくいので作業前にコピーを推奨

COUNTIFの重複チェックとの使い分け

「重複を除いた一覧が欲しい」のが UNIQUE、「どれが何回ダブっているか知りたい」のは COUNTIFの重複チェックです。まずCOUNTIFでダブりの状況を把握し、UNIQUEできれいな一意リストを作る、という流れが実務ではよく噛み合います。

つまずきやすいポイント:#SPILL! エラー

UNIQUE が #SPILL! エラーになるのは、結果が展開される先のセルにすでに何か入力されているためです。一意リストを書き出す列の下を空けるか、邪魔なデータをどかします。UNIQUE は入力セルから下へ広がるので、その分の空きを確保しておきます。なお UNIQUE は Microsoft 365 と Excel 2021 以降で使えます。

まとめ

UNIQUE を使えば、重複だらけのリストから一意の名簿が =UNIQUE(範囲) の一行で作れ、元を直せば自動で更新されます。一度きりの整理は「重複の削除」、最新を保つなら UNIQUE、と使い分けるのがコツです。

「複数のリストを突き合わせて名寄せしたい」「表記ゆれが多くて関数だけでは統合しきれない」という場合は、ExcelMate のチャット相談でそのままご相談いただけます。名簿の統合・クレンジングもお手伝いしています。

よくある質問

UNIQUE関数と「重複の削除」機能の違いは?
UNIQUEは関数なので、元のリストを変えると結果が自動で更新されます(元データは残ります)。「重複の削除」はデータタブの機能で、その場で重複行を物理的に消します。常に最新を保ちたいならUNIQUE、一度きりの整理なら重複の削除が向いています。
UNIQUEで #SPILL! エラーが出るのはなぜ?
結果が展開される先のセルに、すでに何かが入力されているとスピルできず #SPILL! になります。結果を書き出す列の下を空けるか、邪魔なデータを移動します。UNIQUEは入力したセルから下へ自動で広がるため、その範囲を空けておく必要があります。
UNIQUEが使えないExcelでは?
UNIQUEはMicrosoft 365とExcel 2021以降で使えます。それより古いバージョンでは「重複の削除」機能を使うか、COUNTIFを使った作業列で重複行を見分けてフィルターします。
重複を消すのではなく、重複している件数を知りたい
それはCOUNTIFの役割です。出現回数を数えて2以上を見つける方法は、COUNTIFで名簿の重複をチェックする記事で解説しています。UNIQUEは一意リストを作る、COUNTIFは重複を見つける、と役割が分かれます。

監修・運営者

株式会社KOPS 代表取締役 馬込 浩

馬込 浩株式会社KOPS 代表取締役

業務システムの要件定義〜設計〜実装を一気通貫で手がけ、経営者として自社のバックオフィスも運営。Excel・VBA・Power Query/スプレッドシート自動化の実務経験にもとづき、ExcelMateの記事を監修しています。

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