業務効率化

COUNTIFで名簿の重複をチェックする|顧客・取引先リストのダブりを一発で見つける

ExcelMate編集部6分

この記事の要点

  • 名簿の重複は COUNTIF で各行の出現回数を数え、2以上の行を抜き出せば一発で見つかる
  • 数式は =COUNTIF($A$2:$A$8, A2)。範囲は $ で固定し、数える対象だけを下にコピーするのがポイント
  • 削除はせず「出現回数」「判定」の列で目視確認してから消すと、必要なデータを誤って消す事故を防げる

顧客名簿や取引先リストを別々の担当者が更新していると、いつの間にか同じ相手が2回3回と登録されてしまいます。請求の二重送付や、DM・メールの重複送信につながりやすい、地味だけれど厄介な問題です。

こうした重複は、COUNTIF 関数で「その名前が名簿に何回出てくるか」を数えれば一発で見つかります。2回以上のものを抜き出すだけで、目視で全部見比べる必要はありません。実際の画面で見ていきましょう。

完成イメージ

顧客名の一覧に、出現回数と判定の列を足しました。2回以上出てくる「山田商事(3回)」「田中工業(2回)」の行に色が付いています。

COUNTIF関数で顧客名の出現回数を数え、2回以上の行を重複として色分けしたExcel画面。B2セルにCOUNTIFの数式を入力し、山田商事が3回、田中工業が2回と表示され重複の判定が付いている
B2 に入力した数式と判定列(山田商事=3・田中工業=2 の行を重複として色分け)

数式の意味

出現回数のセルに入れているのは、次の数式です。

=COUNTIF($A$2:$A$8, A2)

COUNTIF は「指定した範囲の中に、条件と一致するセルがいくつあるか」を数える関数です。引数は2つです。

  1. 範囲($A$2:$A$8)… 数える対象の列。名簿全体を $固定します
  2. 検索条件(A2)… 数えたい値。ここでは「その行の顧客名」

つまり「この顧客名は、名簿全体の中に何回出てくるか」を行ごとに数えています。結果が 2以上なら重複です。判定列には =IF(COUNTIF($A$2:$A$8, A2)>1, "重複", "") を入れると、重複の行にだけ「重複」と表示できます。

つまずきやすいポイント①:範囲は $ で固定する

範囲を $A$2:$A$8 と固定せずに A2:A8 のまま下にコピーすると、数える範囲が1行ずつ下にずれてしまい、正しい回数になりません。範囲は $ で全固定し、検索条件の A2 だけが各行に対応するようにします。

つまずきやすいポイント②:色分けは条件付き書式で

出現回数の列を作らず、重複行に直接色を付けたい場合は条件付き書式が便利です。範囲を選び「数式を使用して書式設定」で次を指定します。

=COUNTIF($A$2:$A$8, A2)>1

COUNTIFと同じ考え方を、表示ではなく書式(色)に応用する形です。新しい行を追加しても自動で判定されます。

よくあるエラーと対処

  • 同じ会社が重複として拾われない … 表記ゆれが原因です。全角半角、株式会社の有無、前後の空白で別物と判断されます。TRIMで空白を除く、表記を統一するなどの前処理をします。
  • 全部が「1」になる … 範囲が1行しか指定できていない、または範囲が固定されていない可能性があります。$A$2:$A$8 のように範囲を固定して数式をコピーし直します。
  • 消したら必要なデータまで消えた … 重複に見えても別人・別部署のことがあります。判定列で確認してから消す、作業前にシートのコピーを取る、を徹底します。

まとめ

COUNTIF で出現回数を数えれば、名簿の重複は色分け一発で見つかります。大切なのはすぐ削除しないこと——出現回数と判定の列で確認してから消せば、必要な顧客データを誤って失う事故を防げます。

「複数のリストを突き合わせて名寄せしたい」「表記ゆれが多くて関数だけでは整理しきれない」という場合は、ExcelMate のチャット相談でそのままご相談いただけます。名簿の統合やクレンジングもお手伝いしています。

よくある質問

COUNTIFで重複を見つける数式は?
=COUNTIF($A$2:$A$8, A2) で各行の出現回数を数えます。範囲を $ で固定し、A2 の部分だけ各行に対応させます。結果が2以上なら、その値は名簿内に複数あるという意味です。
重複している行だけを色分けするには?
条件付き書式の「数式を使用して書式設定」で =COUNTIF($A$2:$A$8, A2)>1 を指定すると、2回以上出てくる行に自動で色が付きます。COUNTIFと同じ考え方を書式に応用する形です。
重複をすぐ削除してもいい?
おすすめしません。まず出現回数や判定の列で目視確認し、本当に同じ相手かを確かめてから消します。Excelの「重複の削除」機能は元に戻しにくいため、作業前にコピーを取っておくと安全です。
同じ会社なのに重複として拾われないのはなぜ?
表記ゆれが原因です。全角半角の違い、株式会社の有無、前後の空白などがあるとCOUNTIFは別物と判断します。TRIMで空白を除く、表記を統一するなどの前処理をすると拾えるようになります。

監修・運営者

株式会社KOPS 代表取締役 馬込 浩

馬込 浩株式会社KOPS 代表取締役

業務システムの要件定義〜設計〜実装を一気通貫で手がけ、経営者として自社のバックオフィスも運営。Excel・VBA・Power Query/スプレッドシート自動化の実務経験にもとづき、ExcelMateの記事を監修しています。

運営者情報・監修者プロフィールを見る